2021年後半は不規則カレンダー

※2021年後半のカレンダーはしっちゃかめっちゃかです。東京オリンピックの開催日程に合わせて祝日が大移動されています。よ~く確認するとけっこう入り組んでいて、部屋に貼ってあるカレンダーはどれも正確ではありません。このことはあまり周知されていないので混乱が起きそうです。

＊7月はかなり大胆な祝日変更です。19日のはずだった海の日が22日にスライド、23日は遥か彼方の10月11日スポーツの日が超前倒しになって季節外れの祝日に。翌24日が土曜日なので、25日日曜日を含めて7月22日から25日まで実質的4連休をつくり出しています。23日のオリンピック開会式を会社も学校も休んで国民が記念すべき世紀の祭典の幕開けを歓び、観戦に集中できるよう有難い配慮なのでしょうか。

＊８月も変則的です。７月にばかり気を取られていてスルーするところでした。オリンピック閉会式に合わせて11日の山の日を３日前の8日に引き寄せています。この日は日曜日なので祝日と重なり翌9日が振替休日となり連休に。土曜日から３連休になる人も多いはずです。１週間後はお盆期間なので、会社や商業施設は勤務シフト調整に余念がなくなりそうです。

＊オリンピックの余波は10月まで及び、11日だったスポーツの日が転出してしまったので、絶好の行楽シーズンだというのに祝日ゼロの平坦な神無月になってしまいます。7月、8月に大切な祝日・休日を使い切ってしまったキリギリス状態にならなければいいのですが。


＊東京オリンピックは一自治体主催のスポーツ祭典とばかりかと思っていましたが、とんでもなく最大級の国事行為なのです。1964年の時も国を挙げて社会インフラを急造したり、アジア初の開催による国際社会へのデビュー、国民生活の向上などもたらした日本国押し上げ一大事業として遂行されました。2020東京五輪にもコロナに襲われようが、多くの国民が懸念しようが１年延期されようが、さまざま辻褄が合わずとも、何が何でも形にしなければならないワケが為政者にはあるのです。カレンダーの大幅な変更など些末なことでしかないのです。

＊2020年のカレンダーは元々オリンピック開催年でしたので7月、8月は連休体制、10月は祝日なしに印刷され、延期に伴い今年とは真逆の訂正作業を国民は課せられました。当該年中に延期が決まったので、鼻から印刷段階での訂正はありえず不可抗力による錯誤でした。

＊では2021年のカレンダーの場合は。カレンダーの製作スケジュールは該当年の2年前の秋から始まるそうなので、2021年版のスタートは2019秋です。この時点でオリンピック開催に水を差す大型事案は存在せず、2020年に無事オリンピックが開催されたことを前提に通常に戻った日並びで製作が始まりました。ところが翌2020年を迎えると新型コロナの猛威が世界中に急拡大。まさに地球まるごと緊急事態宣言です。東京オリンピック・パラリンピック開催は絶望的状況に陥りました。IOCは3月24日延期を決定。急きょ2021年版カレンダーの訂正は可能かと見えましたが、すでに印刷完了の時期で万事休す。一部では対応しましたが、ほとんどのカレンダーは訂正されず市中に出回っています。


＊それにしてもオリンピックはあな恐ろしやです。祝日は勝手に動かすやら、新型コロナ蔓延中に係わらず全国巡回の聖火リレーを強行（毎日毎日取って付けたような映像を流すNHKもどうかしています）、児童・生徒の競技場観戦動員、首都圏鉄道の終電時刻繰り下げ、首都高速料金1000円上乗せまで画策しているのですから「平和の祭典」はどこへやらです。しかも、コロナ禍で右往左往の緊急時に、IOC バッハ会長らは被爆地訪問まで要求しているのですから、
世間知らずも極みです。日を改めて自費でぜひ来日願いたいものです。


＊世界150国以上の選手が訪れ、33競技339種目が実施される2020東京オリンピック。５色の輪がバランスよく重なるオリンピック旗は５大陸の団結と世界中の選手が集うことを表わしています。崇高な理想にふさわしい大会であるべきですが、現下の開催において想定外の事態に見舞われないか戦々恐々です。

＊不正確な2021年カレンダーを切り貼りして訂正しましたが、えらく面倒なのですべての直しは不本意ながら断念です。8月24日から9月5日まで開かれるパラリンピックに出場する選手のコンディション管理は万全なのでしょうか。こちらも気になるところです。